万里の松原に親しむ会

　万里の松原の松陵地区を中心に、平成１３年結成以来、枝打ちや下草刈り、花木の剪定・手入れなどを 行うことにより、自然遺産のクロマツ林を慈しみ、潮害や飛砂から住民生活を守る保安林としての機能保全に寄与するとともに、住民の憩いの場としての森林空 間の整備に努めている。

例年行われる、地元の小･中･高生らによる植樹・枝打ち体験や松林の下草刈り、海岸林研修などの活動においては、児童生徒たちに松林の大切さを語りかけながら、会員がそれら活動のサポート役を果たしている。

また、笑顔溢れる万里の松原をめざし、地域の老人施設を会場に高齢者と地域住民、児童生徒たちとの交歓の場として、「森の音楽祭」を実施して５回を数える（平成２０年現在）。年を追って活動の幅が広がり、親子参加の植林活動や巣箱づくり、探鳥会なども実施している。

３００年前、日本海から吹きつける強風により、酒田のまちは飛砂の害にさらされていたが、植林に励んだ先人の努力とそれを今に引き継ぐ万里の松原によっ て豊かに蘇った。この歴史を次代を担う子どもたちに伝えながら、会員研修に努め、日常は楽しい活動を心がけ、地域ぐるみで協力し合って松林の手入れに取り 組んでいる。