あめ細工(ざいく)に使(つか)う「あめ」の原料(げんりょう)は、今(いまの)の「でんぷんあめ」と違(ちが)い餅米(もちごめ)と麦芽(ばくが)から出来(でき)ています。あめの棒(ぼう)も山(やま)から採(と)ってきた葦(あし)を使(つか)います。
食紅(しょくべに)でさまざまな色(いろ)をつくり、はさみ一本(いっぽん)で干支(えと)や動物(どうぶつ)、子供達(こどもたち)に人気(にんき)のキャラクターなどを、短時間(たんじかん)で作(つく)り上(あ)げます。
<説明>
「あめ細工」ナレーションより
その小さな姿に、伝統の技が練りこまれているあめ細工。
そのかわいらしい姿は、私たちを楽しませてくれます。
現在、県内では数少ない、「あめ細工」職人の槙(まき)登(のぼる)さんです。
奥羽山脈に抱かれた、のどかな田園地帯が広がる河北町谷地。
「おはようございます。」
槙さん、きょうは地元の子どもたちに飴細工の実演にやって来ました。
「はは、どうもどうもっす。」
槙さんは県内外のお祭りや催し物に、こうして道具を運んで、あめ細工の実演をしています。
槙さんが作るあめ細工に使うあめは、今の水あめとは違い、昔ながらのもち米と麦芽からできているあめです。
色づけには、食紅を使います。
あめに使う棒には、山から取ってきた葦を使います。
飴は30分ほど温め、加工しやすい柔らかさにします。この状態で90度にもなるので、槙さんは、今でも火傷することがあるそうです。
4種類の食紅を使い、様々な色を作り出していきます。
はさみ1本で、いろいろな形のあめ細工を作り上げていきます。
あめが柔らかいうちに作りあげなければならないため、早さと正確さが要求されます。槙さんは一人前になるまで粘土を使ってあめ細工作りの練習をしたそうです。
飴の形は、干支や動物、子どもたちに人気のアニメのキャラクターなど、その時代時代に応じて決めています。
形ができたら、ドライヤーで冷まします。固まったら、色付けをして、完成です。
「昔は買ってももらえなかったんですよ。9人もいるからね、一人だけ買ってけっと、みんなさ買って・・・だから大きくなったら、これは夢なんだっけな。 なんたって俺はすると。」
子どもたちがやってくると、あっという間に槙さんはとり囲まれてしまいました。
撮影年 | 2001年 |
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著作 | 山形県 |
制作 | (財)山形県生涯学習文化財団 |
時間 | 5分5秒 |
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