おあたんごは、裸(はだか)まいりと同(おな)じ三日町愛宕神社(みっかまちあたごじんじゃ)のお祭(まつ)りです。
「おあたんご」は14歳迄(さいまで)の子供(こども)が行(おこ)なうもので、愛宕神社(あたごじんじゃ)に奉納(ほうのう)されている2体(たい)の地蔵(じぞう)さまを町(まち)の子供達(こどもたち)が持(も)ち、家々(いえいえ)を廻(まわ)りお賽銭(さいせん)をもらう伝統行事(でんとうぎょうじ)です。
裸参(はだかまい)りは15歳以上(さいいじょう)の男子(だんし)で、大人(おとな)の仲間入(なかまい)りの儀式(ぎしき)でもありました。
<説明>
「おあたんごと裸参り」ナレーションより
尾花沢延沢三日町では、年の瀬に行う「おあたんご」という、子供たちのおめでたい行事があります。平成7年に町の伝統行事として復活しました。
こどもたちは、夜になると愛宕神社に奉納してある2体の地蔵を持ち、家々を練り歩きます。
「おあたんご・・おあたんご」
家に入ると、地蔵を転がします。そして地蔵が立つと、「じんぞ立って舞い込んだ、じんぞ立って舞い込んだ」地蔵が立った、祝い事が舞い込んだ、とうたい、縁起の良いことがあると告げます。
家の人が地蔵様に手を合わせ、おさいせんを渡します。
集落の60戸ほどの家を回り終える頃には夜も更けてきます。
年が明けると、愛宕神社では裸参りが行われます。
「裸参り」も「おあたんご」と同じく、戦後途絶えていましたが、復活した行事です。
「戦時中に愛宕神社に戦勝祈願で・・じゃあ我々でやろうと。できるだけ当時の再現をしたいということで、準備をしました。」
夜になり、参道に地蔵様が祭られます。
町中に、豊年太鼓の演奏が響きわたると裸参りの始まりです。
参加者は三日町に住む男たちに限られます。“ふんどし”に“腰にケンバイ”そして、 “わらじ“のいでたちで、愛宕神社の参拝へと臨みます。
神主によるご祈祷が終わると、男たちは3杯の水をかぶり、体を清めます。
ちょうちんや松明(たいまつ)を持ち、愛宕山の愛宕神社を目指します。
愛宕山の245段の石段は急で、息を荒くしながら、懸命に登ります。
神社にたどり着くと、男たちは身体堅固や子どもの受験合格など、思い思いに祈願します。続いて、お稲荷様にお参りをします。
「相変わらず寒いです。今日は特に風がありきつかったです。」
「子どもたちのお願いを・・来年もできたらやってみたいと思います。」
撮影年 | 2001年 |
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著作 | 山形県 |
制作 | (財)山形県生涯学習文化財団 |
時間 | 4分43秒 |
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